日本人の自己肯定感って、海外に比べて低いんです。
この自己肯定感が低いと、自信が持てなくて最初からあきらめてしまったり、人生を楽しめなかったりします。
自分の子どもには自己肯定感を高めてほしい!
そう思いますよね。
でも、そんな親の強すぎる思いは、ときに子どもの自己肯定感を下げてしまう大きな要因になっていることも事実です。
この記事では、どんなことが子どもの自己肯定感を下げてしまうのか、そして自己肯定感を伸ばすために親が意識することについて、書いていきます。
日本人は自己肯定感が低い
2019年に発表された 内閣府の子ども若者白書によると、満13歳から29歳までの日本を含めた諸外国の、自己肯定感がある人の割合が出ています。
例えば、「自分自身に満足している」という事柄に対し、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した人の割合は、アメリカが87.0%なのに対し、日本は45.1%。
「自分には長所がある」と思っている人の割合は、いちばん多いのがアメリカの91.2%。日本は62.3%と、大きく下回っています。
こんなにも差が出ているひとつの要因には、日本特有の文化や性格があります。
それは、「謙遜をすること」、そして、「親が子どもに干渉しすぎること」。
親が謙遜しすぎると子どもの自己肯定感が下がる
自分の子が褒められたとき、つい謙遜をして、「いやいや、全然ダメだようちの子~」って、無意識に言ってしまってませんか?
自分としては、なにげなく話しているつもりでも、自分のことを「全然ダメ」と聞いた子どもは、自分を否定されていると感じ、それが原因で自己肯定感が低くなることもあります。
実際に私は、小学校時代、友達と会話するのがとにかく苦手でした。
今思えば、その一つの要因として「親の謙遜」が大きかったように思います。
私の親も、私が褒められたときはすかさず謙遜をしていました。
「勉強ができてすごいね!」と褒められているのに、それを「いやいや、遊んでばっかりで全然ダメなんですよ」と。全部否定する親。
家で「すごいじゃん!」とほめてくれた言葉は嘘で、本当は「全然ダメ」って思ってるのか。
家と外で言ってることが違うので、親の言葉が信用できなくなりました。
自分は人に本当はどう思われているのか、怖くなってたように思います。
小さな子どもは、このようにまだ謙遜というものが分からず、どんな言葉も真に受けてしまいます。
だから子どもの前では、何気ない謙遜でも、子どもを否定する言葉は使わないほうがいいです。
さらに子ども自身も集団生活の中で「いやいや、自分は大したことない」と自分を下げるクセが付き、自己肯定感もさらに低くなってしまいます。
子どもがほめられたときの対応法
とはいっても、かわいいわが子、めちゃくちゃ褒められますよね。
そうなの、うちの子がいちばんなの!と本心丸出しで返すわけにもいきません。
そんな時、私もやっている方法は、「自分を下げる」ということ。
「まつ毛長くて可愛いね」と言われたら、「そう、私より長いし旦那の二倍はあるんだよねー‼笑」
「走るの速いね!」なら、「そーなの。速すぎて私ぜんぜんついていけないんだよー‼笑」
といった感じ。
自虐を交えて返せば、場も和んで角も立ちません。
基本は、褒められた時に「いやいや、ぜんぜん」という否定の言葉じゃなく、「ありがとう、嬉しい」といったポジティブな言葉を使うように意識してます。
自分が褒める側になったときも、褒めたことに対して否定されたら悲しくなるしね…。
親が干渉しすぎるのも自己肯定感を下げる要因
日本では特に、子どものためを思って、「こうしなさい」と何事も親が決めすぎることがあります。
「そのやりかたは違うよ、だめだよ、こうだよ」と、良かれと思って解決策を示しすぎてしまうと、子どもは自分はダメなんだ、何もできないんだ…と感じ、挑戦する意欲もなくなってしまいます。
「親である自分がいないと何もできない存在」、と決めつけるのではなく、子どもの意志を尊重し、失敗も含めて認めてあげたうえで一緒に解決していくことが大切です。
海外では特に、子どもを早いうちから自立させるように教育されています。
例えば日本だと、お金の管理は大きくなるまで親がすることが多いです。
それに対してアメリカの家庭では、早いうちから株式などの運用をしたり、ベビーシッターをしておこづかいを得る、というのを積極的にしています。
どんなに小さくたって、立派なひとりの人間!
おすすめの本を紹介
ここで、子育て中の方にぜひ読んでみてほしい本を紹介します。
メンタリストDaiGoさんの著書で、心理学の面から見た育児について書かれています。
著者累計80万部と突破しているということからもこの本の説得力やメッセージ性が強いことがうかがえます。
どうして反抗期の時期は親も子もお互いにイライラしてしまうのか、コントロールはできるのか、言ってはいけない言葉は何か、心持ちは…
など、全部、研究や根拠も含めて紹介してくれるので、なるほどなあ、という考えがたくさんありました。
息子が3歳という早い時期にこの本に出会って本当によかったと思います。
子どものことを思うがゆえに、言いすぎてしまう、干渉しすぎてしまう、というのがどうして起こるのか、悪影響なのかを論理的に知れたのは大きいです。
読みやいし面白いので一気に読んじゃいました
親自身が自分の人生を楽しむことが大事
子どもが自分の人生のすべて、子どもの幸せが自分の幸せ、という考えに寄りすぎてしまうと、自分の価値観を押し付けすぎたり、他の子と比較してダメ出しをしすぎたりしてしまいます。
子どもに依存しすぎていると、子どもが成長してできることが増えていくたびに、親である自分は必要ないな、子どもがどんどん離れていくな、とマイナスの感情が生まれてしまいます。
結果、子どもが成人したあとには自分には何も残らない、といった状態になりかねません。
私自身も、息子の成長は嬉しいけどさみしいな…と、せっかくの成長を、悲しいことに思ってしまうことがありました。
今では意識して、子育て中にも、自分自身の時間を楽しむように心がけています。
肩の力を抜いて、イラストを描いたり、アボカド栽培を楽しんだり、ブログに挑戦したり!
ほかの人と比べすぎず、親である自分自身を認め、子どもを認めてあげることで、自己肯定感は育っていきます。
大丈夫!何とかなる!という気持ちで、育児もうまく手を抜きながら。
親も子どもも、自分の道を自分で切り開いけたら、いいですよね。